謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
旧年中は、地域の皆様のご理解とご協力、ならびに関係役職員の皆様のご尽力に厚く御礼申し上げます。本年も変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
この一年は、世界と日本の両方で大きな変化と試練の年でした。国際社会では、アメリカにおける第2次トランプ政権の発足に伴い、関税政策の見直しや国際協調の揺らぎが経済に波紋を広げました。また、ロシア・ウクライナ戦争は依然として終息の兆しを見せず、中東やアジアでも緊張が続くなど、世界は不安定さを増しています。加えて、地球規模での異常気象が深刻化し、猛暑や自然災害が人々の暮らしに影を落としました。こうした中で、「持続可能な福祉とは何か」を改めて問われる一年でもありました。
一方、国内に目を向ければ、出生数はついに70万人台に突入し、少子高齢化はかつてない速度で進行しています。2025年には高齢化率が29.3%に達し、団塊の世代が75歳を超える「2025年問題」が現実のものとなりました。2040年までの15年は、地域福祉のあり方を根本から見直す重要な時期となると思います。
こうした社会の変化の中で、本年は「地域に根ざし、人に寄り添う福祉」の原点を見つめ直し、ICTの導入や職員の働きやすさの向上、地域連携の強化にさらに取り組んでいきます。加えて、制度の狭間にあるニーズに応える努力を重ねていきます。そして、「つながり」と「希望」をキーワードに、地域と共に歩む福祉のかたちをさらに深化させていきたいと思っております。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
社会福祉法人至誠学舎立川 理事長 稲永勝行

